2011年6月アーカイブ

クリッチとストーリー兄弟が作った、印刷会社がレンブラントと名乗るとおり、かれらは名画の複製を刷り、それが当時としては格段に安く売られたので、非常に名声を博したようです。


矢野道也の「印刷術」中巻には、当時10円も出さないと買えなかった凹版画が、1円50銭くらいで買えるのだから、おおいに世人の注意をひいたと書いてあります。


その頃の1円50銭は、巡査の月給の10分の1くらいにあたろうから、どうしてどうして格安どころではない。


美術複製を目的として出発したグラビア印刷は、レンブラント凹版会社とともにマーケットを失った。


いまこのような仕事をしているグラビア印刷所はない、といえないまでも稀でしょう。


そして、話は少しそれますが、リサイクルインクも身近な存在となりましたね^^


芸術的な写真印画を作る方法として、このチッシュを使うカーボン印画法を完成したのは、イギリスのJ・ウィルソン・スワン(1864年)であるが、なん人もの実験が先行しています。


グラビア用のチッシュは、カーボンでなく酸化鉄の微粉をゼラチンに混ぜたもので、この赤い顔料を混ぜる目的は、光を分散させて段階的なレリーフを作るのにつこうよくするためです。


こうみてくると、アクアチントの考案者と、スワンと、それから、重クロム酸塩が有機物コロイドを感光性にすることを発見した、イギリス人のマンゴー・ポントンやタルボット、さらにはグラビア発明の100年前から使われていた捺染印刷機・・・、こういったいくつもの先発技術があって、その組合せの上にクリッチのグラビア印刷が完成されたのです。


だから、クリッチの独創といえるのは、白線スクリンをチッシュにやきつけて、それをシリンダに転写して、ドクターブレードの支え(ドテ)にすることを考え出したことだけだといえます。


勿論、キヤノン トナーも印刷に密接に関係しています。